前回の記事で、否決が必要な理由、可決が許されない理由について、ある程度ロジカルで、わかりやすく説明できたのではないかと思います。
今回は、前回話しきれなかった一番重要な部分、支所廃止案に反対して実現したい未来の話からお伝えしたいと思います。
2022年10月22日分 見どころは17:30頃と37:30頃
日本はデジタル化に大きく乗り遅れており、すでにアジア、中東地域よりも遅れた存在になっている。
日本がデジタル化に遅れた主な理由は、政治的に大きな力を持つ高齢世代のデジタルへの苦手意識とマイナンバー制度への拒否感、そして世界最高レベルの戸籍制度がある。
しっかりとした戸籍制度を整備することが出来なかった後進国が、デジタル化によって戸籍制度を実現することで、デジタル化されていない先進国よりも、遥かに完成度が高く、高速で処理できる戸籍制度を整備できるようになる。このように、デジタル化により後進国が一気に先進国を超えるような成長を遂げることをリープフロッグ現象と呼びます。
私が実現したい未来は、釧路市が国内におけるリープフロッグ現象を起こし、デジタル推進のロールモデルの一つとなることです。
ロールモデルになる方法の一つは、いち早くデジタルを導入することです。
この場合は、若者などの比較的デジタルに強い層からデジタルの便利さを実感してもらい、デジタルに強い層から、徐々に全体に拡げていくような対応が必要だと思います。
その為には、デジタルに弱い層へのサポートを呼びかけ、デジタルに弱い層の苦手意識を増幅させないような対応も必要です
ロールモデルになる方法の、もう一つは、いち早くデジタルを導入せず、様子を見ることです。
いち早く導入した自治体の前例に学び、より良いシステムの選定を行い、導入の仕方にもアイデアを加えることが出来ると思います。
ロールモデルになるには様々な方法があるので、逆転を狙って知恵を絞るような対応を期待しています。
今回の、支所廃止理由にDX推進を入れた対応は、学ぶべきDX推進の失敗事例の一つに挙げるべきだと考えています。
DX推進による経費削減という結果を急ぐあまり、デジタルに弱い層に、いきなりデジタル化を迫るような対応になってしまっています。このような失敗は動画の中でも、よくある失敗事例のひとつとして紹介されています。
デジタルへの苦手意識を利用して、支所廃止案を押し通そうとしているようにも見えました。
DX推進の為に、今回のような苦手意識を増幅させるような対応は、絶対に避けたい対応だと考えています。
また、今回のような対応になった背景には、国がDX推進に動いているので仕方なく動いているような姿勢があると思います。
DX推進に魅力を感じ、早くデジタルの魅力を伝えたい、早くデジタルの利便性を広めたいと言う姿勢であれば、今回のような対応にはならなかったはずであり、今回の対応の問題点も指摘できたはずです。
もし、DX推進に前向きになれていなかったのであれば、システムの選定から見直すべきです。そのような状態で選定を行えば、古くて高額なシステムを選定してしまうリスクが高くなります。
支所廃止案を延期して仕切り直しをし、慎重にシステムを選定をし直すところから初め、みんなで知恵を出し合い、リープフロッグ現象を狙うようなプロジェクトを立ち上げていただきたいです。
そのようなプロジェクトに、是非、協力させていただきたいと思っています。